食道楽は楽しいな

全国を旅して、そこの見所や美味しい食べ物を紹介します。散歩をして、見聞を広め

昭和を振り返って見よう

 東京からJR中央線青梅線を乗り継ぎ、快速で1時間半で到着する青梅市には懐かしい昭和の香りが残っています。青梅駅周辺の商店の壁面には、町おこしを兼ねて名作映画の看板がいたるところに掲げられています。それではまずここへ行きましょう。
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ここは「昭和レトロ商品博物館」、昭和の時代に販売された菓子や飲料、雑貨、文具などがパッケージされ展示されています。1999年にオープンして、2階には小泉八雲の「雪おんな」にまつわる資料が展示された「雪女の部屋」もあります。駅からは徒歩で5分という近さです。さらにすぐ隣にあるのが
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ここ「天才バカボン」などのギャグ漫画で知られた赤塚不二夫の作品を集めた「青梅赤塚不二夫会館」です。少し離れた場所には、「昭和幻燈館」もあります。この幻燈館には、青梅の看板絵師・久保板観による映画の看板や映像美術などの造形を手がける山本高樹が製作したジオラマも展示されています。
ところで、「雪おんな」にまつわるもう一つの場所がここ「雪おんな縁の地」の碑です。
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 青梅市が「雪おんな」の舞台になっていることが広まってきたため、2002年に調布橋の青梅駅側のたもとに建てられました。除幕式は平成14年に行われ、小泉八雲の子孫も出席したそうです。それでは釜の淵公園の方へ行きましょう。
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 ここには、国の重要文化財指定の江戸時代の農家「旧宮崎家住宅」と青梅市郷土博物館があります。博物館には、青梅市内出土の土器や石器、民具などの文化財が展示され、醤油の大きな仕込み桶などもあります。ほかに、梅岩寺というお寺には境内に樹齢150年といわれるしだれ桜が見事に咲いています。また、宗建寺というお寺には中里介山の「大菩薩峠」で知られる裏宿七兵衛の墓がのほか珍しい庚申塔もあります。

今昔が交差する街、雑司が谷3丁目

 

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 都電荒川線の駅を降りると、目白通りの千登世橋、旧雑司ヶ谷小学校前の信号、大鳥神社の3点を結ぶ三角形エリアがここです。それでは、鬼子母神堂へと参りましょう。

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 石畳が敷かれたケヤキ並木の参道には雰囲気のあるカフェや長屋風の建物など、境内の駄菓子屋なども残る街並みが心安らぐ。

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 江戸時代から続く鬼子母神の「御会式」や大鳥神社の「酉の市」などの秋のお祭りは、地域の人たちが盛り上げている。その中でも、夏に行われる「法明寺鬼子母神堂」の盆踊り大会は旦那衆や子供たちにも人気のあり、境内に櫓が組まれて大勢の人たちで賑わう。

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明治通り沿いにあるパンカフェ、各国で作られたパンが並ぶパン店「パン♀カフェ」(豊島区雑司が谷3、TEL 03-6912-5796)がオープンした。同店は、ヨーロッパを中心に各国で成形されたパンを空輸し、店頭で焼いて提供する。現在は、ドイツ、フランス、ポルトガルデンマーク、ベルギー、タイの6カ国のパンが並ぶ。オープンして間もないが、既に毎日パンを買いに訪れる固定客もいるという。

現在はテークアウトが主だが、今後はテラス席も用意する予定。パンは、ドイツの「チョコクロワッサン」、フランスの「カスタードクリームパイ」(以上230円)、ポルトガルの「プチセサミ」(120円)、デンマークの「ミニシナモンロール」、ベルギーの「木の実とレーズンのペルジャン」(以上150円)、タイの「ベジポテトカレーデニッシュ」(250円)などをそろえる。 ドリンクはホットコーヒー(250円)、「シチリア産ストレートタイプブラッドオレンジジュース」(350円)などを用意。 

おばあちゃんの原宿だって、須賀も丁目

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 巣鴨地蔵商店街の通りは何でもありの賑やかさだ。

ぶらぶら散歩で、先ずは「とげぬき地蔵」へと参ろうか、境内の「洗い観音」の前には人だかりがしている。観音像に手酌で水を掛け、自分の治療したい場所に水を掛けた濡れたタオルで拭くと御利益があるそうだ。

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 お参りを済ませて、屋台で団子を買って食べる人たち、「幸福だんご」というそうだ。そう言えば、幸せそうな顔をして食べている人の多いこと。

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地蔵尊煎餅「むさしや」お煎餅が詰まったガラスケースが並び思わず立ち止まる人たち、ここのお煎餅は地蔵菩薩をかたどった「のり入りお煎餅」のりの風味が美味い、「落花生入り地蔵尊巻き」は甘くて歯ごたえがある。「むぎらくがん」という一風変わったものは、香ばしくて懐かしい味がする。

☎03-3917-4563

 

ビルの谷間の水族館、東池袋3丁目

 

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 東池袋3丁目のサンシャインシティの敷地には、かって巣鴨監獄、後の東京拘置所があった。そこに1978年にオープンしたのがサンシャインシティだ。

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 2011年8月にはサンシャイン水族館がリニューアルオープンし、人の流れは益々盛り上がって来た。水族館はワールドインポートマートビルの屋上にある。

アシカやペンギンが泳いでいる様子を真下から観察できるのも楽しいものだ。

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 サンシャイン60の展望台にあるカフェラウンジ「エアーシップ」では、360度の大パノラマを眺めながらチョコベリーワッフルなどが楽しめる。西方の眼下には池袋駅、はるか向こうには秩父連山が見える。一息付ける貴重な場所だ。

☎03-3989-3458

児童文学ゆかりの地、目白3丁目

 

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小さな池の水際に数寄屋造りの建物が、「赤鳥庵」というそうだ。

1918年にこの地で創刊された児童文芸誌「赤い鳥」にちなんで造られたという。目白庭園そばの千種画廊には、赤い鳥主宰者である小説家・鈴木三重吉の旧宅跡と記された看板がある。この旧宅は、発行元の「赤い鳥社」も兼ねていたそうである。かの芥川龍之介北原白秋なども訪れたのかも知れない。

f:id:kuromekawa28tan:20210503174325j:plain 目白庭園

「赤い鳥」の時代、大正から昭和初期の着物を中心に扱う「布と玩具 LUNCO」という店もある。当時の着物の柄は、和洋折衷で色鮮やかな童話や童謡をモチーフにしたものも数多くある。また、庭園の道すがらには花屋さん「花よろず」もある。

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 ここは、コリアンダイニング「SION」という店、サムゲタンが美味そう、日本の土用の丑の日と同様に韓国ではサムゲタンを食べる日があるそうだ。コラーゲンたっぷりで薬膳スープが体を温めてくれる。勿論、ビビンバや冷麺もある。辛い物好きにはたまらない店だ。☎03-3953-1540

 

坂の街を散歩して歴史を見る関口3丁目

 

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 有楽町線江戸川橋駅を出ると急な目白坂、登り切ったその先に見えてきたのが何やら教会の鐘だ。近づくにつれて、圧倒的な存在感が感じられる大きくカーブを描いた屋根と大きな壁面が荘厳な雰囲気をかもしだしている。

f:id:kuromekawa28tan:20210430102643j:plain 東京カテドラル聖マリア大聖堂

 パイプオルガンの音が響き渡り、多くの結婚式も行われるという大聖堂だそうだ。

目白坂は2丁目にあり、3丁目にはもっと急な鉄砲坂という坂がある。この名前の由来は、江戸時代に的場(現在の射撃練習場)があったことから付いた名前だという。

この辺りには、道のところどころに土地の歴史や名前の由来を解説した看板も立っている。坂道散歩には欠かせない場所だといえる。

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 ゆるやかな傾斜の目白新坂にあるのが、このレストラン「ドルフィン」だ。

時が止まったかのような不思議な一軒家、料理の内容はドイツやスイス料理が主体で、100%ビーフハンバーガーもあり、アボカドをトッピングするとお皿からはみ出しそうなボリュームだ。スープとコーヒー付きでお手頃の値段にほっとする。

☎03-3945-9951

 

植物園を中心に安らげる白山3丁目

 

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 東京メトロ丸の内線の茗荷谷駅から白山3丁目へと向かうと、小石川植物園という植物園がある。正式名称は、東京大学大学院理学系研究科付属植物園といい、植物学の教育と研究を目的とした大学の施設で、約4000種の植物が栽培されている。

江戸時代には幕府の薬園だったそうで、下目黒3丁目にお墓のある青木昆陽先生が甘藷の試作をした場所でもある。明治の頃に植えられたスズカケノキユリノキなど大木が多く、まるで林の中に迷い込んだようになる。

 

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 茗荷谷駅近くにある和菓子店が「三原堂」だ。

播磨坂の桜並木などこの近くのおいしいお花をお土産にしようと、季節の上生菓子を並べてある。「寒椿」は軟らかな餅生地に白餡、「桃の花」は練りきりに小豆のこし餡と、見た目も味も上品なものばかり、美味しいお茶とマッチすること請け合いだ。

☎03-3814-3944